ドローンの更なる高度化に向けて~電力レジリエンス強化・業務効率化を目指す~

ドローンの更なる高度化に向けて~電力レジリエンス強化・業務効率化を目指す~

 災害時、車両の立ち入りが困難な山間部で被害状況の把握に威力を発揮するドローン。配電部門では、山間部での電柱位置の把握や安全飛行の課題を解決するアプリの開発など、ドローンの高度化に挑戦しています。

ドローンと電柱位置情報をリンクさせたナビゲーションアプリの開発

 全ての配電柱には電柱札(線路名、電柱番号)を取り付けし、設備巡視などにより異常個所を発見した際には、これらの情報を用いることにより、現地・事業所の双方で場所の特定が可能となります。しかし、ドローンを活用した山間部の設備巡視の場合、上空からのカメラ映像のみでは、配電設備の大きな特徴や配電機器がなければ、電柱番号などを正確に把握することが難しいという課題がありました。
 この課題を解決するため、ドローン操作端末の画面上に電柱位置情報を表示させるアプリ(ナビゲーションアプリ)を試作しました。このアプリは、予め飛行ルートを設定することで、点検対象の電柱位置と電柱番号を操作端末画面上に表示するとともに、目標電柱までの距離と方向をナビゲーションする機能も搭載しています。
 2021年度は、このナビゲーションアプリを試行導入し、有効性確認と現場意見をもとにした改良を行っていく予定です。

高性能ドローンと対地高度維持機能付き自律航行アプリを活用した設備点検

 2021年1月、高性能ドローンと対地高度維持機能付き自律航行アプリ(自律航行アプリ)を用いた設備点検検証を石巻電力センター管内(金華山)で行いました。
 このドローンは、光学20倍(デジタル200倍)カメラを搭載している上、送信機(コントローラー)が2台付属されており、機体操縦者とカメラ操作者などに、役割に応じて操縦を分担することができます。また、送信機間での操作権授受も可能であるため、山越え配電線路などの点検の際に電波状況に影響されずに操縦することが可能となります。
 自律航行アプリは、ナビゲーションアプリによる電柱位置情報を基に飛行ルートを作成する際に、対地高度を設定することで、地形に沿って一定高度で自律航行させることができるものです。これにより、急斜面や起伏が激しい地形上においても安全に飛行させることができる上、航空法で定められている対地高度150m以上を誤って飛行するリスクを回避することができます。

ドローン高度化担当者 配電部 大場さんに話を聞きました

 配電部は(株)日立製作所さまとともに、自然災害時における設備被害状況の迅速な把握と山間部の巡視点検業務のため、ドローンの活用について共同研究を実施しており、2020年度はナビゲーションアプリと自律航行アプリの有効性について、石巻電力センター管内(金華山)で検証を実施しました。どちらのアプリについてもパイロットの負担軽減、安全性の向上、設備状況把握の迅速化などが期待できることから、配電部としてもスピード感をもって対応して行きたいと考えています。今後も配電部門ドローンの動向に、ぜひご注目ください!

(参考)配電部門では、2020年度に目視飛行型のドローンを全電力センターに配備し,パイロットの養成を行いました。配備ドローン62台,パイロット数144人(2021年3月末現在)

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