健康に関する公的機関の見解

 国内外の多くの公的機関が、電磁界の健康影響に関して見解を発表していますが、それらは「日常の居住環境において、電磁界が人の健康に有害な影響を与えるという確たる証拠は認められない」というものです。

 世界保健機関(WHO)は、1984年に電界に関して「環境保健クライテリア35」を、1987年には磁界に関して「環境保健クライテリア69」を発表して、電磁界の健康影響について見解を示してきました。
 その後、WHOは、前回の見解以降に発表された研究報告を追加して再評価し、電磁界の健康影響について現状を報告するものとして「環境保健クライテリア238 超低周波電磁界」をまとめました。
 評価の主な内容は以下のとおりです。

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WHO EHC238の評価結果

<急性影響>

  • 100kHzまでの周波数範囲の電界及び磁界へのばく露については、健康影響を生じる急性の生物学的影響が認められている。ゆえに、ばく露限度が必要である。この問題に対処する国際的なガイドラインが存在する。これらのガイドラインを遵守することにより、急性影響に対する適切な防護が得られる。

<慢性影響>

  • 日常的な、慢性的な低強度(0.3~0.4μT以上)の超低周波磁界ばく露が健康リスクを生じるということを示唆する科学的証拠は、小児白血病のリスク上昇についての一貫したパターンを示す疫学研究に基づいている。ハザードの評価には不確実性(選択バイアス及びばく露の誤分類の可能性が排除できず、実験研究及びメカニズムに関する証拠はこの関連を支持していない)があり、因果関係があると考えるほどには証拠は強くないが、関心を残すには十分に強い。
  • その他のいくつかの疾患が、超低周波磁界ばく露との関連の可能性について調べられている。これらには、小児及び成人のがん、うつ病、自殺、生殖機能障害、発育異常、免疫学的変異及び神経学的疾患が含まれる。超低周波磁界とこれらの疾患とのつながりを支持する科学的証拠は、小児白血病についてよりもさらに弱く、いくつかの場合(例えば、心臓血管系疾患や乳がん)においては、磁界が疾患を誘発しないと確信するのに十分な証拠がある。

 また、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、は2010年に公表したガイドラインにおいて、電界で5キロボルト/メートル、磁界で200マイクロテスラ(周波数50ヘルツ)のガイドライン値を示しています。

数値基準について

健康影響に関する評価

世界保健機関の見解

世界保健機関(WHO)が、1996年より実施してきた国際電磁界プロジェクトの結論と見解が2007年6月に公表されました。このプロジェクトには日本を含む54カ国以上が参加しています。

電磁界について